私個人的には、Sierの営業の方には、「中小企業診断士」の取得をを勧めたいと思います。中小企業診断士は経営コンサルタントを認定する国家資格です。知識のカバー範囲がとても広く学習のコストがそれなりにかかります。(一般的に勉強時間は1000時間程度と言われます。)しかし、中小企業診断士には税理士や司法書士などの士業と違って独占業務を持ちません。ですが、私が中小企業診断士を勉強・取得した経験から、なぜSierの営業にこの資格を勧めるのか。その理由とおすすめの勉強方法についてご紹介します。
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幅広く知識を学ぶことができ、業務に関わる知識を得られる
中小企業診断士試験は全7科目から構成されています
経済学・経済政策
財務・会計
運営管理
企業経営理論
経営法務
経営情報システム
中小企業経営・政策
中小企業診断士の資格について勉強することで、企業経営に関する知識だけでなく、問題を解決するための思考力など、幅広く身につけることができます。MBAと似たような内容が勉強できるということもあり、中小企業診断士は「日本版MBA」ともいわれています。そのため中小企業診断士は企業側からの需要も非常に高いです。
活躍できる場が広がる
企業にとって経営上のさまざまな諸問題を解決しより利益の上げられる集団に導く人材として期待されるのが中小企業診断士であると言えます。
また、顧客からの悩みを的確に解決し企業の信頼感を高めファンを作り出すことで会社内外での評価がアップし、ますます必要とされる人材として活躍することができます。
SIer経験のある人に向いている
SIerの皆さんは、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)ミッションの元、漠然とした企画からの要件定義、そして設計、実装、テスト、保守など、一連の流れを把握しこなすことのできるスキルをお持ちかと思います。この経験に経営の知識を加えると、上流から下流まで非常に広い範囲でカバーできるようになります。経営的な最近大手のコンサルティング企業において、SIer経験を持った人材が重宝され、採用傾向になるのはこのためです。裏を返せば、中小企業診断士などに代表されるようなビジネススキル資格で、そのケイパビリティを証明できれば、ますます皆さん自身のコンサルティング業界からニーズが高まり、待遇が上がる可能性も秘めています。
市場価値が向上する
一般的に、中小企業診断士資格を持っていると転職でも有利です。企業の採用担当者から見ると、資格を持っていることで、一定の知識レベルがあることが想像できます。
また、難しい資格にチャレンジする成長意欲、学習能力があると認識されます。ただし、資格を持っているからといって、必ずしも転職が成功する訳ではありません。
「自分のキャリアを考えた上で、なぜ中小企業診断士を目指したのか」と「それにより企業にどのように貢献できるのか」を明確に語れることが重要です。
今後の自分のキャリアアップを目指したい方、コンサルへの転職を考えている方は、
是非取得を目指してみてください。